シリーズ2:自分の顔を探せ!

2015年〜

キーワード:顔、記憶、視覚、他人顔、他人のそら似

機材:コンピュータ、webカメラ、プリンタ、名刺用紙、お面(あれば)、卓上三脚(あれば)

ワークショップの手順に関する映像はこちら

「自分の顔を探せ!」は「顔の記憶」をテーマとしたワークショップです。

このワークショップでは「他人のそら似生成機(Accidental Resemblance Generator, ARG)」を使用します。撮影した顔写真の眉や目、鼻、口の位置やサイズ、顔輪郭の形状を、任意のパラメータ値で変化させ「他人顔」を生成するソフトウェアです。「他人顔」の生成には、我々の研究成果である他人顔生成アルゴリズムを利用しています。(川瀬ら、Mob Scene Filter:顔部位の形状・位置変形を利用した他人顔変換手法、VR学会論文誌、2016)

ワークショップでは、ワークショップ講師の顔や、受付時に撮影した参加者の顔をARGを用いて数種類の「他人顔」に変換し、その中に含まれている本当の顔(無変換)を当てる実験を行います。実験結果(間違えたパラメータ値)についてどのような特徴があるか参加者と共に考察し、物理的な顔(=鏡に映る顔)と記憶の中の顔(=心に映る顔)の違いから、顔の認知や記憶の仕組みについて理解を深めることができます。

2016年7月には、日本心理学会・横浜市・国際心理学会議・日本基礎心理学会の4団体の共催により、「顔の記憶実験:自分の顔を探せ!鏡に映る顔、心に映る顔」を開催しました。参加者からは「人間の記憶の特徴や研究手法を楽しく学ぶことができた」など、興味深い感想が多く寄せられました。

他にも、Ars Electronicaや熊本市現代美術館、グランフロント大阪、ニコニコ超会議2016などでもARGを用いたワークショップや展示を開催し、好評を博しています。